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双頭の鷲 (読書) 感想 [思い付き投稿]


双頭の鷲〈上〉 (新潮文庫)

双頭の鷲〈上〉 (新潮文庫)

  • 作者: 佐藤 賢一
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2001/06/28
  • メディア: 文庫



双頭の鷲〈下〉 (新潮文庫)

双頭の鷲〈下〉 (新潮文庫)

  • 作者: 佐藤 賢一
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2001/06/28
  • メディア: 文庫



 フランスの時代小説の雄、佐藤賢一の代表作ともいえる小説です。分厚い小説の上下巻で、主人公ベルトランの若かりし頃からその生涯を描いた小説です。英仏100年戦争と言う呼び名で知られるイングランドとフランスの長きに渡る戦争の、前半戦で劣勢だったフランス側について戦った貧乏貴族ベルトラン・デュ・ゲクランが、八面六臂の大活躍でどんどん出世していく物語。


ここからは読書メーターに投稿した感想(?)
 上巻~感想
 漫画ホークウッドから流れで読んだので、一寸出のチャンドスや黒太子がかなり気になった。モード・アングレに対抗するゲクランの秘策とは?! 佐藤健一なので面白いのはわかっていたけど、ちょっとお下品で、元気があって、ドロドロとしていて、それを笑い飛ばして、読み手の心を縦横に揺さぶってくる。ゲクランとシャルルの関係が誰かに似てるなあ~とずっと考えてたけど、今思い出した、アグリッパとアウグストゥスだ。方や軍事面で才能を発揮し、方や政治によって盤石な統治システムを構築する・・・

 下巻~感想
 主人公の人生を追った大河ドラマで、当然その死まで描いている訳で、 どんどん仲間も死んで行くし、主人公ベルトランの死後も生き残っていた人達についても、 エピローグとしてその後の顛末をと語ってくれる。何とも寂寥感を伴う読後感があります。 佐藤賢一最高傑作という人もいるというが納得です。 次は時系列にしたがって、傭兵ピエールでも読もうかな(漫画で) blogにもちょっと。

以上ですが、ここから描き切れなかった事もあります。
読みながら、その時々で思ったこともあり、下巻の途中くらいで、ふと、思ったことを書き留めていたのでそれをもせときます・・・
「ティファーヌ・ラグネルが使っていたホロスコープや占いの道具ってどんなんだったんやろ・・・見てみたい」

(以下、ネタバレしてますが・・・)
「ゲス夫を描かせたら右に出るものはいない作者の手なる、ゲス夫中のゲス夫、マスト・オブ・助演ゲスデ賞間違いなしのオリビエ・デュ・ゲクラン。
そんなゲスなる彼からも自分にとっては大変学ぶ価値のある事が1つだけ有った。
それは、あの途方も無い自信・・と言うよりそれを元にアルマニャックへ転職してしま得たこと。そしてそしてそれだけではなく・・・
ゲクランの兄弟と言う事が幸いしてそれは可能だったにしろ、普通自信もなんもかんも無くして恥ずかしい気持とか、いろいろ負の精神に浸りきってしまって何もできないまま破滅してしまうだろうに・・・
あの無根拠の自信が恥ずかしげも無く伯へ売り込みに行く原動力になっているんだから・・・
全く、たいしたもんだ。後は、ちゃんと努力する事を忘れないようにして、できるだけ頑張ってその自信に少しでも見合う様になる様努力しないとね。あああ~俺も転職したい(笑)」

とまあ~感じるところが多かった小説だったんです。
でわ~



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